人間以外のIQ王者はゴキブリだった。次点はゴリラか

我々人類は「太陽系で最も頭が良いのは人間」と胡坐をかいていますが、その高みの視点から生きとし生ける、天地の間に発する全てのものを見下ろしたとき、そこに人間に次ぐ知能を持つものはなんだろうかと気にはならないでしょうか? 早い話が、「人間以外に賢い動物ってな~んだ?」という単純な問いです。

候補は多いです。まずはイルカやクジラなどの海棲哺乳類はその筆頭に上がるでしょう。でも彼らは水族館でキュイキュイ言うのが関の山なのでなかなか厳しいか。では有史以来いつも我々とside by sideである犬や猫はどうでしょうか。しかし道具も使えないし言語を介したコミュニケーションも出来ない彼らよりも賢い生物はいそうです。イカやタコなどの頭足類は良い候補かもしれません。特にタコはワールドカップやオリンピックの度に優勝予想をさせられているほどです。

さて実際、異論はたくさんあれど知能指数トップはダントツで「ゴキブリ」だそうです。残念でしたね。米国のデトロイト生体科学研究所でゴキブリの知能指数について調べたところ、「ゴキブリは危険を察知すると瞬間的に時速150キロで移動し、その時のIQは340を超える」との結論が得られているそうです。もっとも、確固たるデータソースが得られておらず、また人間用のIQ測定試験はゴキブリは実施することが出来ないため、極めて眉唾、はっきり言ってかなり疑わしいですが、一応そういう話もある、ということでどうか一つ。

次点では我々霊長類のフレンズであるゴリラがランクインしそうです。手話が使えるとして世界一有名なニシローランドゴリラのココは高いIQの持ち主。こちらはナショナル・ジオグラフィック曰く「人間と同内容の知能検査を行った結果、ココの知能指数(IQ)は70~95の間と確認されている」ということですので、それなりに信頼性はありそうです(このゴリラのココが本当に手話を行えるかどうかについては、議論が紛糾している様子)。

実際、人間と同じ土俵でIQを調べるのは極めて難しいです。例えばカラスのIQが高かったとしても、カラスが鉛筆をもってIQテストを2時間受験できるかというと、おそらくNOでしょう。動物の知性の指標として「脳化指数」という脳の重さと体重から導き出されるものがありますが、これもじゃあその結果が何を意味しているか、ということについては結論が出ていないので意味は薄いです。なお、動物の脳重量と脳化指数の関係性は以下のようになっています。

なんだかそれっぽいデータですが、判断は読者諸兄にお任せします。ちなみに、この分析法ですと脳がそもそも存在しない(昆虫なので)ゴキブリはランク外になってしまいます。

【参考】

1. 「ゴキブリのIQが韓国ネットで話題…「危険を感じるとIQが340まで上昇」」(https://news.livedoor.com/article/detail/5646090/)
2. 「チンパンジーはなぜヒトにならなかったのか」(ジョン・コーエン著、大野晶子訳、講談社、2012)
3. 人間と会話、類人猿の優れた知能(https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/4694/)