クイズ番組などで「これが解ければIQ130」という問題に正解するとか、あるいは簡易的なIQテストなどで「あなたはIQ120です!」と言われることがあるかもしれません。そのようなもので実際にIQが測定できるかどうかはともかくとして、IQ別のレアリティ(出現頻度)というのはどのようなものになっているのでしょうか。
前提として、IQ(知能指数)というのは平均を100として、標準偏差(簡単に言えばデータの散らばり具合)を15として表現されることが多いです。テレビなどで見栄えを優先して標準偏差を24とする場合もありますが、それは一般的ではありません。標準偏差の数値を上げると、平均から離れた数値が出やすくなり、「見かけ上」飛びぬけた数値が出現しますが、まやかしの数値に近いです。
一般的とされる「平均100、標準偏差15」の条件でIQの度数分布図を作成すると以下のようになります。
定義通り100近辺が最も人数が多く、下位あるいは上位は割合がどんどん少なくなります。
上記について、もう少し詳細な数値をピックアップしましょう。
節目のIQにしめる人数の割合
(例えば、IQ120の人は人類の上位10%のIQの持ち主です)
- IQ60:上位99.7%
- IQ70:上位98%
- IQ80:上位91%
- IQ90:上位76%
- IQ100:上位51%
- IQ110:上位26%
- IQ120:上位10%
- IQ130:上位2.5%
- IQ140:上位0.4%
- IQ150:上位0.05%
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節目の累積分布%におけるIQ
(例えば、上位20%のIQの持ち主はIQ113以上です)
- 下位0.1%:IQ54以下
- 下位1%:IQ65以下
- 下位5%:IQ75以下
- 下位10%:IQ80以下
- 下位20%:IQ87以下
- 下位30%:IQ92以下
- 上位30%:IQ108以上
- 上位20%:IQ113以上
- 上位10%:IQ120以上
- 上位5%:IQ125以上
- 上位1%:IQ135以上
- 上位0.1%:IQ146以上
これを見ると、MENSA(メンサ)入会基準のIQ130以上の人が、約2.5%存在する計算になります。同年生まれの人数を100万人とすると、約2.5万人。東京大学の入学者が約3,000人/年ですので、それよりはよっぽど多いですね。IQの高い人というのは、それほど珍しくないような気がしてきます。2.5万人というと、おおよそ東京大学+京都大学+慶応大学+早稲田大学の1年あたりの入学者数程度でしょうか。なお、別にこの試算には特に意味はなく、高いIQの人が東京大学と京都大学と慶応大学と早稲田大学にだけ集っているわけでは決してありません。
しかし実際、IQが高い人というのは同じような生活圏に住んでいる、あるいは同じような仕事をしていることが多いです。進学校から東大に進む生徒が多いのと同じ理屈で、おそらく身の回りにIQが高い人がたくさんいるか、あるいはあまりいないかの二極化が起きているはずです。もしあなたが類まれなるIQの持ち主だとすると、身の回りにはIQが高い人が比較的多く分布しているでしょう。