謎の集団MENSAとは? 実は(IQが高ければ)だれでも入会可能

最近メディアの露出が増えてきたMENSA(メンサ)というグループがあります。謎の、と書きましたが実態は完全に明らかになっており、全く怪しくない由緒正しい団体です。

MENSAの概要

人口上位2%の知能指数 (IQ) を有する者の交流を主たる目的とした非営利団体で、イギリス・リンカンシャーにあるケイソープに本部であるメンサ・インターナショナルを構える。高IQ団体としては最も長い歴史を持ち、会員数は全世界で約13万人、支部は南極をのぞく世界全大陸の約40ヶ国に存在。日本には約5,000人の会員が存在。いずれも2021年4月のデータ。人口比上位2パーセントのIQの持ち主であれば、他の一切の条件に関わらず新入会員を歓迎している。

MENSAの歴史

弁護士のローランド・ベリルと科学者で弁護士でもあるランス・ウェア博士によって1946年10月1日にイギリスのオオクスフォードで創設。 当初は「高IQクラブ」という名称で、目的も高すぎるIQの為に男性が近づいてこないランス・ウェアの妹のため作られた「合コンパーティー」のような物であったとされる。なお、MENSA公式の見解では「高いIQを持つことだけがメンバーとなる条件、という聡明な人々のための集まりを作るというアイデアを思いつき、 当初の目的は、政治的に中立で、人種や宗教の違いから完全に自由であるような集まりを作ること」としている。

MENSAの目的

メンサには以下の3つの目的がある。

1. 知性才能を、認知、育成し、人類の向上に役立てること。

2. 知性の原理、性質、そしてその適用などを研究することを激励すること。

3. メンバーのための知的、かつ社会的活動を促進させること。

MENSAの活動

  • 一般会員向けの「International Journal」、幹部会員向けの「Mensa World」、非会員向けの「Mensa Research Journal」などの発行
  • 成績優秀な学生のための奨学制度、学校に適応できない児童の支援、会員向けの旅行案内、金融機関と提携したクレジットカードの発行、レンタカーやホテルの割引、パズルや書籍の販売、就職の斡旋などの活動
  • 会合:自由奔放な議論をしながら夕食や飲料を楽しみ、また食事会やツアー等様々な企画を実行。ワークショップやセミナーを行う年次総会も実施

MENSAの入会資格・方法

前述の通り、人口上位2%(WAISで130以上、Stanford–Binet Intelligence Scalesでスコア132以上、Cattell Verbalでスコア148以上)に属する知能指数を有することが唯一の入会資格であるため、それを証明すればだれでも入会が可能。なお、JAPAN MENSA(メンサ日本支部)では、フリン効果を考慮しない。

入会資格を得る方法として最も一般的なものは、メンサの実施する入会テストに合格することであるが、受験回数には制限が設けられており、1年の期間を空けて、生涯に3度までしか受けられない。

また、医療機関などが発行する証明書を提出することによって入会できるところもあり、日本では申請前1年以内に受けたwais-III、wais-IV、wisc-III、wisc-IVの検査証明書による入会も対象としている。他に例としては、アメリカでは大学の統一試験やSAT、ロースクールの統一試験のLSATなど200あるテストのいずれかのスコアで入会可能。なお、入会テストは有料で受験料は1万円。ちなみに、年会費の支払いも必要。

つまり、ざっくりまとめれば「IQが高いことを試験で証明して年会費を収めれば誰でも入れる団体」ということで、秘密の怪しい団体ではないということですね。入りたい人は、対策を重ねて入会しましょう、ということです。

【参考】

1. 「JAPAN MENSA HP」
(https://mensa.jp/)