正式なIQテストを受けてみよう! 受験方法の紹介

IQテストには2種類のテストがあります。一つは、WAISやWISCなどの「然るべき機関で受験する然るべきテスト」。もう一つは、ネットなどで数分~数十分で受験できる「簡易的なIQテスト」。後者の中には、かなり質の悪い何の根拠もないテストというものも含まれます。

後者はパッとインターネットで受験してしまえばよいのですが、前者のような試験を受験するのはなかなか難易度が高いです。その代表格のWAISやWISC(ウェクスラー式知能検査)は、専門家(臨床心理士)が受検者と1対1で行う個別式の検査のため、一人でサクっとできるようなものではありません。なお、専門家には心理アセスメントに関する知識と経験を持つ専門家に限られており、それには関連分野の博士号や臨床心理士・特別支援教育士・学校心理士・臨床発達心理士の有資格者、医療関連国家資格所有者などが含まれます。

そして費用負担についてはWAIS(成人向け)とWISC(児童向け)で異なります。

WAISの場合、診療上必要だと認められた場合の検査は保険内診療となります。その際は、負担費用は1,350円(自己負担額が3割の場合)。診断書もしくは報告書を書いてもらう場合には、別途料金がかかります(病院毎に異なります)。一方、診察上必要だと認められない場合や病院・クリニックが独自に設定した保険外診療のプランで検査を受ける場合、保険診療を行っていない病院等で検査を受ける場合などは、当然自費での診療となりますが、この場合は報告書費用を含めて1~2万円が相場となっております。

なお、前提として公的病院の場合は医師の推薦が必要です。

WISCの場合、教育センターで検査を行う場合には無料で実施することができます。また、医師から診療上必要だと認められた場合の検査は上記と同じく、負担費用は1,350円となります。こちらも診断書もしくは報告書には別途料金がかかります。一方、これも上記と同じく診察上必要だと認められない場合などは諸費費用を含めて1~3万円が相場となっております。なお、クリニック以外でも、放課後等デイサービスや、発達が気になる子ども向けの教室などで検査を受けられるところもあります。

なお、検査の詳細な情報(試験問題例等)については、受験者が事前に知ってしまうと正しい結果が得られないため、検査の内容は一般には非公開となっております(なので、連続しての受験は推奨されません)。一般の方がウェクスラー式知能検査を購入することはできず、当然検査を自分で行うことはできません。機材の購入に関しては上記に挙げた専門家にのみ認められております。

【参考】

1. 「日本文化科学社HP」
(https://www.nichibun.co.jp/)

2. 「WAIS・WISCとは?ウェクスラー式知能検査の特徴、種類、受診方法、活用方法のまとめ」
(https://h-navi.jp/column/article/725)