トヨタ自動車の往年の名車「iQ」は知能指数を想起させる

トヨタ自動車往年の名車「iQ」。ローンチ当時はその超小型車ぶりから新たな市場を創造させるか、と思わされましたが2016年に生産終了となりました。その大きな特徴は、わずか3.0 m弱の全長で4人の定員を持つという独自の設計。4人乗りの一般的な軽自動車が全長約3.4 mですので、相当短いと言えます。

同社HP曰く名前の由来は、「iQの「i」は、「個性(individuality)」を表すと同時に、「革新(innovation)」と「知性 (intelligence)」という意味をあわせもつ。また、「Q」は、「品質(quality)」を表現するとともに「立体的な (cubic)」という言葉の音と、新しい価値観とライフスタイルへの「きっかけ(cue)」という言葉に由来している」とのこと。直接的に「知能指数(Intelligence Quotient)」の略とは述べてはいませんが、複数のメディアでは知能指数の「IQ」が由来ではないかと言われていました。

デザイン面ではかなり高評価を受けた車のうちの一つで、以下のように表彰されています。

  • 2008年11月6日に「グッドデザイン大賞(内閣総理大臣賞)」
    (トヨタの車種でグッドデザイン大賞の受賞は2003年度のプリウスに続き2車種目)
  • 2008年11月11日には、「2008-2009日本カー・オブ・ザ・イヤー」を獲得
  • 「東京国際カスタムカーコンテスト2009」で、コンセプトカー部門の優秀賞を獲得
    (コンセプトカー「iQ“WHITE FALCON”」)
  • 2012年12月には「オートカラーアウォード2013」で審査委員特別賞を受賞
    (「eQ」のクールソーダメタリック×ブラックマイカ(ext)とブラック×ホワイト(int) の組み合わせ)

ただ、残念ながら軽乗用車より車両価格は高い(iQは軽自動車ではなくコンパクトカー)にも関わらず、積載量に大いに問題があるという致命的な欠点(特に、ヴィッツより値段が高く乗り心地も悪かったらしい)があり、上述の通り現在は販売を終了しています。

なお、トヨタは2009年にコンセプトカー「FT-EV」を発表しています。これはiQをベースとした小型電気自動車で、後の2012年に本車をベースとした「eQ」が地方自治体・企業限定で発売されています。また、2019年には中国の新興メーカー奇点汽車にeQのライセンス権を供与すると発表しています。つまり、国内では事実上iQのEV版(電気自動車版)が発表されることはなさそうですね。

最後に、主要諸元は以下になります。

  • 全長×全幅×全高:2985 mm×1680 mm×1500 mm
  • ホイールベース:2000 mm
  • 車重:890 kg
  • エンジン:直列3気筒DOHC、996 cc
  • 最高出力:68 ps/6000 rpm
  • 最大トルク:9.2 kgm/4800 rpm
  • 燃費:23.0km/L
  • 価格:150万円(2008年式100G)

【参考】

1. 「iQの車名の由来は何ですか?」
https://faq.toyota.jp/faq/show/2052?site_domain=default#:~:text=%E3%81%BE%E3%81%9F%E3%80%81%E3%80%8CQ%E3%80%8D%E3%81%AF%E3%80%81,%E3%81%AB%E7%94%B1%E6%9D%A5%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%80%82

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