魚を食べればIQが上がる=頭が良くなるのはどうやら本当らしい

「サカナサカナサカナ~♪ サカナを食べると~♪ アタマアタマタマ~♪ アタマが良くなる~♪」という歌が一世を風靡しました。全国漁業協同組合連合会(JF全漁連)中央シーフードセンターのキャンペーンソングとして制作された楽曲で、100%プロモーション目的の音楽なのですがめちゃめちゃにウケました。

歌詞の中の「カラダにいいのさ~」に関しては特に異論はないと思いますが、「頭に良い」というのは、なんだかそれっぽいような気はするものの実際どうなの、という気がします。

果たして実際、頭は良くなります。むしろ、食べないとバカになると言った方が正しいかもしれません。

「The mediating role of sleep in the fish consumption – cognitive functioning relationship: a cohort study」という研究では、上記を裏付ける以下の事実が明らかになっています。

  • 魚を週に1度以上食べる子どもはそうでない子どもと比較し、IQテスト(知能指数テスト)で良い点を記録。サケやイワシ、マグロなど多くの種類の魚に含まれるオメガ3脂肪酸が、知能の向上に関連
  • 研究では中国人の子ども500人以上を対象とし、9~11歳のときに魚の摂取頻度を質問し、その後12歳のときにIQテストを実施した
  • 研究者曰く、「味に慣れないと(苦手意識を持ち)食べなくなるため、魚は早いうちから子供の食生活に取り入れるべき」とのこと

さらに、スウェーデンでも同様の研究が実施されています。「Swedish Study Shows Fish Tweaks Teenage IQ」という記事曰く、

  • 週に1回以上魚を食べた15歳の男性は、あまり頻繁に魚を食べなかった男性よりも18歳で高い認知能力を示した。週に1回魚を食べると、言語と視覚空間の総合知能スコアが平均6%増加し、週に1回以上魚を食べると11%弱増加
  • 3,972人の男性の回答と、その3年後にスウェーデンの徴兵記録に記録された認知スコアを分析した

また、米国FDAの「Fish Consumption During Pregnancy」曰く、子供のためには妊娠中も魚を食べたほうがよいようです。

  • 多くの種類の市販の魚を1週間に224〜336 g摂取することを推奨。曰く、「魚やその他のタンパク質が豊富な食品には、(妊娠中の)子供の成長と発達を助ける栄養素が含まれている」
  • 魚の栄養素に出生前から親しむことは、IQ含むその他の発達上の結果を含む神経認知発達を向上させる。母親が1週間に平均588 gの魚を消費した子供は、言語、運動、記憶、および全体的な認知発達のスコアが高いことが明らかになっている。また、その他の研究では妊娠中の魚の摂取によりIQが3〜5ポイント増加する可能性があると算出

要すれば、子供が出来る前にはお母さんは魚を食べ、子供が生まれたら小さい頃から魚を食べさせ、高校生になっても魚を食べさせましょう、ということです。まさにおさかな天国ですね。

【参考】

1. 「The mediating role of sleep in the fish consumption – cognitive functioning relationship: a cohort study」
(https://www.nature.com/articles/s41598-017-17520-w)

2. 「Swedish Study Shows Fish Tweaks Teenage IQ」
(https://thefishsite.com/articles/swedish-study-shows-fish-tweaks-teenage-iq)

3. 「Fish Consumption During Pregnancy」
(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7346675/)